楽しみにしていた「ツボがある本当の意味」を読みました。
私は著者の栗原先生のブログなどを常に読んで考え方に触れていますし、整動鍼も学んでいます。
この本について書くにあたって、初めて知る気持ちで!と思いましたがやはり無理でした。書評ではなく、感想とさせていただきます。
序章から「経絡は信仰である」と衝撃的な文字が目に入りました。
栗原先生のブログ鍼灸師のツボ日記でも
「経絡は信仰である」
私が拙著『ツボがある本当の意味』で伝えたかったメッセージは最初の一文です。
とあるので、衝撃を受けた反応は正しいのでしょう。
経絡の存在を単に批判しているのではなく、経絡の素晴らしさも述べつつ今現在、経絡は確かめられていないという事実を認めたうえで話を進めましょうと始まります。
経絡の有無や正しいのか間違いなのかを議論するのではなく、どのようにデザインされていったのか、また生み出された背景意義などを考えることが大事ということも書かれています。
経絡がデザインされていく様子の推理が、歴史を感じ、当時の医家がどう考えたのか、そんなことに思いを馳せる面白さもありました。
思ったことをうまく言葉にするって難しいと思ったら、ほとんどグリーンノアさんのブログに書いてありました。
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整動鍼の理論について、なぜそんな考えにたどり着くの?栗原先生の頭の中どうなってるんだろう?とセミナーでお話を聞くたびに思っていました。その発想の凄さで多くの鍼灸師を惹き付けます。
もう一つ、
多くの人が、なんとなく思っていたけど言葉にまとめられない、タブーなようで発言しにくいことをはっきりと文章にし、さらにそれを超えて斬り込んでいくところに魅力を感じている方も多いはず。
こういうの信じるタイプなの、やっぱり東洋医学っていいよね、と施術後に患者さんに言われてモヤモヤしていた気持ちを言葉にしてもらえました。
経絡、ツボにたいして様々な考えの方がいます。経絡の治療をしている方、なんとなく受け入れている人、疑っている人、どんな方にも面白いし、議論のきっかけになる内容です。
整動協会HP からお借りしました。
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全ての章にツボ・経絡・穴 が入ってる。ツボ!
第1章 経絡・経穴は未完成!?
第2章 知られざる奇穴のヒミツ
第3章 “ 動き” からツボを考える
第4章 遠隔ツボの威力
第5章 ツボは脳にある!?
第6章 ツボの味わい方
第7章 知られざるツボの深い話
第2章 知られざる奇穴のヒミツ
経絡をなんとなく受け入れていた頃、なぜ奇穴の存在に疑問をいだかなかったのか。
明らかに不自然な経絡のスキマや不自然な位置のツボ。「こういうものだ」としていました。疑問を抱いて考える、見直すことを疎かにするということは自分で前進ができないということかもしれません。
考えて可能性を広げてワクワクしたいとと思います。
第3章-4 流れる体から伸縮自在の体へ
第3章-5 動きを整えるメカニズム
滞っているのよね?は鍼灸師だけでなく、患者さんも口にする言葉です。循環をよくする緩める、ということに焦点をあてられがちですが、自由に動ける体とはどんな体か、改めて考えます。自分の体を動かして確認してみました。
第6章-3 教科書のツボが役に立たない理由
第6章-6 即効性のある治療をするためのヒント
効く・効かない、治る-治らないの捉え方。何を大切にするのか、視点を変える重要性がわかります。
整動鍼の理論についても触れていましたが、やはり実際にセミナーで聞いて体験されたほうが理解しやすいと思いました。
続編があるよね?という終わり方でした。楽しみにしています。
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人生で初めて同じ本を2冊購入しました。
発売日、在庫を確かめて近くの書店へ。
その翌日、注文していたのが届いた