子どもの頃は、普通の本もマンガもたくさん読んでいました。
今でも実家には捨てきれなかった本が置いてあります。
このお正月は、姉が持ってきてくれた「のだめカンタービレ」(国内までの巻)
を読むことができました。
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最近は新しいマンガを知る機会がなかったため、
購入してまで読むのは久しぶりです。
「ピアノのムシ」
一気に読んで止められない性格で日常生活に支障がでるため
大人買いはやめておきました。一冊ずつゆっくり購入しています。
今3巻まで。
ピアノを習っているうちの子どもにも良さそう!
ピアノの仕組みを知れそう。
調律師という職業に興味をもってくれたら・・。
といちいち期待を寄せすぎてしまう癖がありますが
とりあえずは何も先入観なく喜んで読んでいました。
子どもたちの感想は・・・・「主人公の口が悪すぎる。」
「美味しんぼ」の主人公、士郎に似ているかも。
何度聞いても、
「そこまで口が悪くなくてもいいじゃん」
と返ってくるのでその印象が強いようです。
もちろん良いこともありました。
「ピアノは本当にこうなってんの?」仕組みについて。
私も知らないことばかりでした。ピアノについて何も知らなかったのかもしれない。
「調律代が高い。ぼったくり!」から技術に対する対価・価値について。
例え話や説明をしてもどこまでしっくりきているのかわかりませんが、
そんな会話をして一緒に考えることができたのは良い時間でした。
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豊富な知識、技術、どれだけの勉強と経験を積んだんだろう。
蛭田の過去が知りたい。
「経験に貪欲でいろ。「思い」だけじゃダメなんだ」
蛭田(主人公)の強烈な冷たい言動がつい目立ってしまいますが、
この言葉に調律師としての矜恃が表われていると思います。
蛭田の態度と対照的に、周囲で温かなストーリーが進むのも
ホッとさせてくれます。
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男の子(R 君)がピアノを購入するために選ぶ場面で
「このピアノ、色とりどりの音を生み出せる!」
という台詞があります。
私も子供の頃ピアノを習っていて年数だけで言えばそれなりですが、
練習は熱心とは程遠い態度でしたので、これが少しわかったのは最近です。
うちの子たちは年に数回コンクールに出るので「一曲を仕上げる」
ということをしています。一小節、一音ずつ丁寧に丁寧に。
音の大きさ、指使い、手の形、身体の使い方、
作曲された時代、作曲家の人生、曲の理解・・。
コンクールに付き添って多くの子の演奏を聞くうちに
ど素人なりに音の違いが少しずつわかるようになってきました。
ど素人が素人になったくらいだけど。
同じピアノで、同じ鍵盤でも
演奏する子どもによって「ド♪」が違います。
きっととても考えて練習をしてきている子は、色んな「ド♪」を出します。
プロの方になると・・想像もつきません。
ピアノを一番よい状態に保つ、
ピアノの良さを最大限に出せる状態にするのが調律師の仕事だったんですね。
単に修理や音を調整する以上のことがあったんだと知りました。
R 君もピアノも、色んな音色を出せる力があるということがわかります。
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お友達のお子さんが
「このピアノだとピアニッシモ(pp)がでない」
と半泣きだったという話を聞いたことがあります。
ピアニッシモが出なくて泣くことがあるのか、
とその熱心さにただ尊敬したものですが、最近になってわかってきました。
「自分の出したい音が出せない」
「こんな音を出したいと思って弾く」
音符として書かれている「ド♪」を指で押せばよい、だけではなかったようです。
単純に楽譜の音符を追っていただけの私には理解ができなくて当然でした。
昔の自分の思い出や子どものピアノ、鍼灸師という職業に通じるところまで
色々絡めて考えることができました。
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ピアノを購入する際、
大きさや予算を伝えただけでお店の人に選んでもらいました。
仕組みは弦とハンマーくらいしか知りません。
蛭田には絶対に怒られます。
うちに来てくれる調律師さんは優しいです。