前から何度か、
自分の口唇口蓋裂について書こうと思っていました。
でも、誰に向けて何を伝えたいのかというのがはっきりとせず、
自分ってかわいそう、
こんな苦労(気持ちの上で)してきた
自分大変そうだったでしょ、それを乗り越えたのすごいでしょ!
という内容にしかなりそうになかったため止めていました。
それでも今回また書こうかなと思ったのは、
新聞記事がきっかけで口唇口蓋裂の子を持った親の気持ちについて
考えたからです。
今はインターネットでなんでも調べられる状況です。
口唇口蓋裂のお子さんをもつと分かったパパママになる方、
産まれてミルクをやるのに奮闘しているパパママ
通院や手術で、辛く大変な思いをしているパパママ。
情報を得たり、交流もうまれていることと思います。
それに比べて口唇口蓋裂の当事者としての気持ちは
少なめなんじゃないかと。
単純かもしれませんが、
口唇口蓋裂だけど、跡もけっこうしっかり残ってるけど
発音もたまにおかしいかもしれないけど
元気に幸せに楽しく暮らしていますよ!
という声が届けばいいなあと思いました。
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書いていて、私の中ではほぼ過去の話だったんですが、
新たな発見がありました。
①
口唇口蓋裂のことを書こうと思ったとき、
調べないと正確に説明できなかったんです。
ググってみて、口唇口蓋裂と他の疾患を持っている方も多いということも
初めて知りました。手術の大体の順序とか。
それまで調べようとも思わなかったし、その必要も無く、
そんな気持ちになることもなかったことに気づきました。
これってかなり幸せに過ごしている証拠なんじゃないかなと思います。
そうさせてくれた、学生の時の友人や家族に感謝しかありません。
②
口唇口蓋裂を持って育った人のブログや文章が少な目、ということについて。
時代もありますが、
悩みは(2)で書いた容姿についての悩みが主になることも理由かなと思いました。
(重軽度の差はありますので手術の回数や大変さの差、
発音障害や他の疾患、自分が形態異常をもって産まれてきたという事実、
大きくなるまで知らされなかったということについて悩む方もいるようです。)
最近の赤ちゃんの写真をみると、本当に鼻の形や傷が綺麗になっている子も。
いいな~と羨ましさとともに、傷跡に悩む人が減って
書いたこの内容が無駄になることも良いことだと思えます。
③
容姿について後ろ向きだった私に比べて、
なんとか克服しようとメイクや美容を研究している人、
発信している人がいることを知ったこと。
目が細いのが美人の基準になればいいのにと(もはや口唇口蓋裂関係ない)
他力本願のようなことを考えていた私とは違いますね。
考え方の違いも大きく、
口唇口蓋裂があるのかないのかが問題ではなかったのかも
という部分があったことも気づきました。
性格や興味とか。こうしたい!と言える素直さとか。
小林えみかさんという方が口唇口蓋裂でも前向きに!と
精力的に活動されていますが、その方を見るとメイクや美容について熱心です。
形態の異常があるけど、だったらできるだけかわいくなる努力をしようという
前向きさが私にはなかったなあ。
この方のブログのサブタイトル~普通の顔になりたい。
これは分かり過ぎるほどわかりました。真剣に思っていました。
そんなに悩んだのも私にとっては過去です。
こんな風に書けるようになったなと、嬉しさも感じます。
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辛い気持ちでいっぱいの親御さんが読んだら
「軽く考えている」と感じる内容だったかもしれません。
ですが口唇口蓋裂で産まれて、この状態でずっと過ごしてきた
今の気持ちを素直に書きました。
自分よりも両親の方が辛かったはずと今では心から思っています。
私が周りの環境にも恵まれ、今とても普通に幸せに過ごしていることが伝わって
少しでも気持ちが和らいでくれたら幸いです。
お子さんがたくましく健やかに成長されることを祈っています。
かわいい赤ちゃん、お子さんとの生活楽しんでくださいね!