口蓋唇裂のお子さんを出産された奥様と
その兄弟の育児のために育児休暇をとった記者の連載がありました。
口蓋口唇裂についてあまり知らない、
口蓋口唇裂のお子さんを持つ親の気持ちをここで初めて知りました。
このような外見の子を愛せるのか?(連載1)
外見を気持ち悪がるどころか「かわいい」と、予想外のリアクションだった。(連載2)
私が「好奇のまなざし」を勝手に感じ、おびえていただけかもしれない(連載2)
この表現にちょっとショックを受けたんだけど
これが率直な気持ちなんだろうと、初めて知ったことは良かった気がする。
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私自身が口蓋口唇裂でうまれています。
口蓋口唇裂というのは先天性の形態異常で、
上唇と上あごが裂けている状態です。
鼻まで達していて、鼻の形態、骨にも影響を与えています。
片側、両側など人によって重度軽度の差はあります。
発生する確率はそれほど珍しくないため(1000人に1人とか500人に1人とか・・)、周りにいる方も多いのではないでしょうか?
現在であればお母さんのお腹にいるときにわかるため、
心も環境も準備を整えることができます。
調べたところ、口蓋口唇裂のお子さんを持ったママで
連絡を取り合い、情報交換だったりで仲良くしていることもあるようです。
大きな心の支えになるだろうなと思います。
技術も発達しているため、見た目もきれいになることが多いようです。
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私の頃は、お腹にいるときはわからないため
産まれてその時にその状態をみるのは衝撃だったでしょう。
私の母は、生まれてすぐから3日間ほど私(赤ちゃん)を見せてもらえなくて、
その理由もわからず不安だったと聞きました。
周りから心ない言葉を投げられたとも。
産まれた直後の顔がわかる写真はありません。
ベビーベッドで布団に埋まっている写真から、
お座りしている写真に飛びます。
私は次女で、上に姉がいます。(2人姉妹)
「姉は初めての子(そして初孫。祖父が初孫溺愛、写真趣味の人)
だから珍しくてかわいくてたくさん写真撮ったんだよね~」
・・だから次女は写真少な目、というのを笑いとともに鵜呑みにしていましたが、
口蓋口唇裂という事情もあったんですね。
そもそも、自分の写真が極端に少ないことに気づいたのもそうとう遅かった。
子供ってそんなものなのか、私の性格が鈍いのか。
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中学生くらいの頃に顔の傷の理由について、初めて教えてもらいました。
その告白をしている時の母はとても辛そうでしたが、
その時の私の気持ちは、冷静でした。
冷たい言い方かもしれませんが、へえ~、とちょっと他人事のような
気持ち。きっと母が思うほど何とも思いませんでした。
母は、こんな風に産んだ自分が悪い、ごめんね
ときっと罪悪感だったり責任を感じていたのかもしれません。
が、
生れたときこうだった、
それが母の責任とか(実際は原因は不明とか)
ということはなぜか私にとってたいした問題ではなかったんです。
今考えて見たらその理由がわかったんですが。
別なことが問題だった(→(2)に続きます)のと、
お母さんがこんな気持ちを抱えてずっといたのかと
そのことの方が衝撃でした。